川村元気著『仕事。』12人の巨匠のことば【感想・評判・あらすじ】




『スラムダンク』という漫画を知っていますか?

そうです。今前列から4番目の寝ている人の横の人が言っているように、数々の伝説的名言を残しているバスケットボールマンガです。

その中でも有名な場面にこんな場面があります。

三井寿という色々あってグレテしまった青年が、もう一度真面目にバスケがしたいとぽっちゃりとした先生に訴えるシーンです。

有名なシーンなので知っている人も多いと思います。

このシーンは確かに素晴らしい。だけれども、自分事に置き換えたときに、ぞっとする。今の自分はここまで心の底から「したいです。」と叫ぶことができるものがあるだろうか。

そして、将来働く時にこれほどの情熱を持てるのだろうか。

そんな時にこの本と出会った。

仕事。川村元気

あらすじーどんな本なのか?

この本の最初にを、最初に引用したいと思います。

大人になってからの、ほとんどの時間。

つまり生きているほとんどの時間、僕らは仕事をしている。

だとしたら、僕は金のためではなく、人生を楽しくするために仕事をしたいと思う。

心から「仕事がしたいです」と叫びたい。

そんな仕事を僕は「仕事」ではなく「仕事。」と呼びたい。

仕事に丸をつけて肯定し、人生を楽しくするために働く。

それが「仕事。」だ。

この文章がはじめに、にあり、本編ではそんな「仕事。」で世界を面白くしてきた巨匠と呼ばれている方々に、若いころどのようなことを考え、どのように働いてきたのか、ということを川村元気さんが尋ねていっています。

インタビュー相手は、山田洋次、沢木耕太郎、杉本博司、倉本聰、秋元康、宮崎駿、糸井重里、篠山紀信、谷川俊太郎、鈴木敏夫、横尾忠則、坂本龍一の12名です。

と凄まじいメンツで、それぞれの言葉が、川村元気さんの秀逸な返しが、何とも言えぬ本となっております。

それぞれの巨匠はググればすぐ出るほどの巨匠なので、知らない人がいたらググってみてください。とても巨匠です。

 

評判

 

感想

ここからは感想を、作中の言葉と共に紹介していきたいと思います。

糸井重里のことば

受験とか就職とか、若者がリスクを抱えて、そんなことばかり考えなくていいよっていうのも言いたいね。

どうやって生きていくかってことを、面白くやれよって。~

~やっぱり、ラクしたい自分をやみくもに否定しちゃダメなんだよね。

どうやって生きるかを、面白くやる。

糸井さんの書くほぼ日刊イトイ新聞の今日のダーリンでも、日々世の中っていうのはこうやって見ると少し面白くなるよというのを教えてくれますが、

どうすれば世の中は面白いのか、そういう風に生きていきたいなと感じさせられました。

山田洋次のことば

僕らの世代は他人の映画の悪口ばかりを言っていた。

でも、後になって批判する頭の良さより、いいなぁと惚れ込む感性のほうが大事だと思うようになったね。

あいつはバカだとか、あの作品はだめだとか、決めつけるのはかっこ良かったり気持ちが良かったりするけど、そういう人間はえてして才能がない場合が多いな。

批判することやダメだしすることは、人にとってとんでもなく気持ちがいい時間なんだと思います。

だから居酒屋ではそこにいない誰かの愚痴を言う大会になるし、twitterでもどこかで誰かが燃え上がっていて、Facebookでは知らないおじさんがなんだか偉そうなことを言っています。

それは決してダメなことではないけれど、ほんとはみんながダメだと思うモノよりもいいなと思うモノを言い合う世の中の方が素敵だなと。

沢木耕太郎のことば

大切なのは「どこにいてもソロで生きられる力をつけろ」ってことなんですね。

新たなパーティに誘ってくれる人がいるとき、参加できる準備をしておくことが生き方の理想形だと思う。

これは最近自分自身が意識している事でもあり、とてつもなく響きました。

ぼくは、絶対にNoが言える人間でありたいと思っています。

自分の正しさにそぐわないことはしたくないし、間違ってると思うこともしたくない。

でも、そんな時に自分という人間が弱ければ、一人で生きる力がなければ集団の力に流されてしまうと思う。

そのためにも、沢木さんの言うようにソロで生きる力を今のうちにつけておきたい。



最後に

この本のあとがきの部分で、12人の巨匠との話は全て「未来」の話で、彼らのその姿勢が仕事を「仕事。」にしていると語られている。

しかし、本作はその言葉で終わらずこう続く。

ただ、同時に思った。

もはや時代が違うのかもしれない。

今や、ありとあらゆる分野が開拓されてしまった。

勝ち負けはもう、はっきりとしている。

自分が変わることも、世界を変えることも難しい。

しかし、

だから、

誰もが、自分なりの方法を見つけ、その壁を乗り越えていた。

経験や失敗から自分の信念を導き出して、仕事を「仕事。」にしていたのだ。

 

その方法は一つではない。

人それぞれなのだ。

答えはどのビジネス書にも書かれていない。

仕事をしながら、自分だけの「仕事。」を見つけるしかないのだ。

この本に出会えてよかった。

ぼくもまだまだ、もがくだろう、苦しむだろう、悩むだろう。

だけれども、そうやって見つけていくしかないんだとわかった。

過程をたのしみながら、もがき続けていこうと思う。

 

ここまで読んでいただいた方、本当にありがとうございました。

また、よろしくお願いします。

それでは今日はこの辺で。

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